放っておくと大変なことに!!頭皮トラブルの種類について


頭皮トラブルが脱毛を招きます。

こんにちは、毛髪技能士の横溝です。

突然ですが、みなさんは自分の頭皮の状態をどれくらい知っていますか?
「最近頭がかゆいな~」「寒くなるとフケがでてくる」などなど、ふとした瞬間に自分の頭皮がいつもと違うことに気付いたとしても、大抵の人は「まぁすぐに治るだろう!」と、そのまま見過ごしてしまっているのではないでしょうか。しかし、それは立派な頭皮トラブルです!!髪の毛が邪魔をしてよく見ることができませんが、頭皮トラブルを起こしている人の頭皮は間違いなく炎症を起こしています。髪は頭皮から作られています。頭皮トラブルを放っておくと後に脱毛を引き起こす場合もあり、取り返しのつかないことになってしまいますよ!
今回は頭皮トラブルの種類についてご説明します。

頭皮トラブル

頭皮トラブルといってもその種類はさまざまです。ひとりひとりの体調や環境により状態は異なり、そのトラブルを招く原因もいろいろありますが、アルコール、パーマ液、ヘアダイ溶液等が様々な頭皮トラブルを引き起こすこともしばしば見受けられます。一方、私たちの普段の生活を振り返ってみると、さまざまな要素が重なりあって頭皮に悪い影響を及ぼしているようですが、空気汚染、細菌といったことも、トラブルの原因として考えられます。今回は代表的な6つの頭皮トラブルについて説明していきます。

①皮脂腺異常分泌

皮脂腺分泌は小児期、老年期は少なく、思春期以後急激に増えます。頭皮における皮脂腺の役割は非常に大きく、皮脂腺の分泌が異常に多いケースを油性脂漏と呼びます。皮脂腺は毛包に開口するため、異常分泌により毛包や毛髪が障害を受け脱毛につながります(脂漏性脱毛)。従って若年より皮脂の分泌が異常に多いと若ハゲの原因になると言われています。皮脂腺の異常分泌を起こす原因はいろいろ考えられますが、食物、自律神経、内分泌(特に性ホルモン)の異常、胃腸障害、心身の過労など様々の要因が考えられます。

②アレルギー

魚を食べたり、薬を飲むと、他の人はなんの異常も起こらないのに、特定の人にはジンマシンが出るというケースがあります。このような症状をアレルギー反応といいます。
アレルギーとは、一言でいうと外部から体内に入ってくる物質(異物)に対する生体の異常に過敏な反応のことをいいます。もともと我々の体には自然の防御反応が備わっていて、自分の体にとって異質なもの(抗原物質またはアレルゲンと呼ぶ)が入ってくると、それに対抗する物質(抗体)ができます。そして、それ以後再びその同じ物質が体内に入ってくると、抗体と抗原とが結合(抗原抗体反応)して、抗原が持っている有害性をなくしてしまいます。このような作用を免疫反応と呼びます。ハシカやチフスなどのように一度かかると同じ菌によって再発することがなくなるのも免疫のおかげです。
このように本来、抗原抗体反応は生体にとって有益な反応ですが、過剰に反応すると、かえってマイナスとなるような作用を及ぼすことがあり、それがアレルギー反応です。
先に魚を食べた場合のジンマシンを引き合いに出しましたが、抗原物質(アレルゲン)は必ずしもたんぱく質に限りません。花粉や綿、カビの胞子、薬品、下着、靴下など実に様々であり、ときには自分の体内の病変部から出る物質である場合もあります。
皮膚に関するアレルギーとしては、ジンマシンの他に、化粧品や石鹸、ヘアダイ、洗剤、衣類などによって起こるカブレ(接触皮膚炎)があります。

③接触皮膚炎(かぶれ)

接触皮膚炎とは、外部から様々な物質が皮膚に接触したために起こります。一般的に言ういわゆるカブレがこれにあたります。例えば化粧品カブレが最もよく知られていますが、実際には、原因となる物質はたくさんあり、知らないうちにそれらに触れてカブレることが少なくありません。接触皮膚炎はその起こり方によって、二つに区別されます。
まず第一は、薬品あるいは化学物質自体に刺激性があって、濃度を高くし接触時間を長くすると、体質とは無関係にほとんどの人がカブレを起こすというもの。コールドパーマ液によるカブレはこれに属します。
第二は、アレルギーに関係してくるもので、同じ化学物質が触れても、他の人には何も起こらないのに特定の人にだけ接触皮膚炎が起こるというもの。実際上、第一のものよりこちらのほうが多く見られます。
化粧品やヘアダイ液によるカブレは、アレルギー性のものが多いといわれています。まれにコールドパーマ液が、アレルギー体質と結びついてカブレを起こすケースもあります。病院の検査では、パッチテスト(疑わしい化学物質を皮膚の一部に塗ったりすり込んで反応を見るもの)を行って事故を未然に防ぎます。

④フケ

フケは、頭皮の角質が脱落したもの(角片)に皮脂の分解物や汗、空気のごみなどが混ざり合ったものです。したがって誰にでも出るものですが異常に多いと問題になってきます。
フケが異常に多くなる原因としては、以下のようなものがあります。心身の過労、睡眠不足、運動不足、不適切な食事、胃腸障害、便秘あるいはビタミンB群の欠乏や更年期障害などがあり、また、より直接的な原因として頭部の不潔があげられます。さらには季節も大きく関係してきます。つまり、空気中の湿度が高く汗をかきやすい夏にはフケが目立たず、空気が乾燥し、汗もかかない冬には異常に目立つ、というわけです。
皮脂分解物の多いものを油性のフケ(油性脂漏)といい、これは多汗に伴うことが多く、ねっとりとして頭皮にへばりついており、落ちにくいのが普通です。思春期以後の男性に多いタイプです。
一方、皮脂分が少なく、角片を主とするものを乾性のフケ(乾性脂漏)といい、これはひっかくとサラサラと粉状に落ちます。
このように油性・乾性の二つに大別され、日本人の場合は乾性のフケが多くみられると言われます。しかし実際は、どちらともいえない中間型の人も多く見受けられますが、いずれにせよ、かゆみが加わってくる上に細菌感染を起こしやすく、さらにはのちに脱毛を招くことにもなるので、生活を規則正しくすること、心身のコンディションを整えることに加え、洗髪をまめに行うようにするといいでしょう。

⑤アトピー性皮膚炎

遺伝的な原因で生じるアレルギー性の皮膚炎。すなわち、先天的な過敏性に基づく湿疹であり、本人自身あるいは家系的に気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎などのある場合に見られます。
家の中のほこり、花粉、動物の毛などを吸い込んだり、あるいは食べ物(例えば卵白、牛乳、肉類)が原因となっておこりますが、個人によって発生箇所が変化するのが特徴です。幼児では顔や頭部に発生しますが、乳児では胴体、四肢に生じ、乾燥して苔蘚化(丘疹が集合して局面を作るもの)します。成人期では、肘・膝の裏側や東部、臀部に発生し、皮膚が硬く厚くなったり、丘疹が散在したりします。40歳くらいになるとよくなるケースが多いのですが、いずれの場合もかゆみがひどく、夜ふとんに入って温まるとさらにひどくなって血が出るほどにかきこわし、二次感染を起こしやすくなります。

⑥かゆみ

かゆみは単に肉体的に不快であるだけでなく、ひどくなると心理面にも影響を与え、イライラや不眠など、日常生活にも支障をきたすことになります。かゆくてたまらず、ついに「かきこわし」をつくり、トラブルを招くことも珍しくありません。
かゆみが起こる仕組みについては、色々な学説がありますが、現在有力な説は痛覚神経の働きによるというものです。簡単に言えば痛みの軽いものがかゆみということになります。
皮膚病に伴うかゆみ、病変部に発生するヒスタミン、ある種のアミノ酸、たんぱく質分解酵素等が神経を刺激するために起こるとされています。その部分の皮膚は、わずかな物理的刺激、例えばかいたり、温まるとかゆみが強まるのは、病変部の温度が上昇しヒスタミンの生産が増加するためです。

最後に

髪の毛は頭皮から生えてきます。頭皮が健康な状態でないと元気な髪の毛は生えてきません。頭皮トラブルを解消し、頭皮を弾力性のある肥えた大地にしていきましょう。自分の頭皮トラブルは何なのかしっかり見極め対策をしていってください。


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