こんにちは、毛髪技能士の横溝です。
「最近抜け毛が気になる‥‥。」「なんだか髪にコシがなくってボリュームが‥‥。」年齢を重ねるごとにヘアトラブルが気になるようになってきますよね。
良いシャンプーを試してみても、いまいち昔のような髪を取り戻せてない気がする。
それってもしかしたら「髪の栄養不足」が原因かもしれません!
髪はたんぱく質からできているのですが、たんぱく質は体の様々な部位で必要とされる栄養素なので不足してしまうと、生命維持に重要な心臓や内臓に優先的に使われるので髪に栄養を届けるのは後回しに。
また美髪を作るとなるとたんぱく質の他にも色々な栄養素をとらなくてはなりません。
年齢に負けない健康的で美しい髪を取り戻すには「髪の栄養」について知る必要があります。
今回は髪に良い食べ物や食べ合わせをご紹介していきます!
髪の主成分は「ケラチン」と呼ばれるたんぱく質です。これは18種類のアミノ酸が結合してできているのですが、そのアミノ酸のほとんどが体内で生成されないので食事から取り入れるしかありません。髪を作るにはまず原料となるたんぱく質を摂取することが必須となります。
ビタミンは血液の循環に欠かせない栄養素です。たんぱく質を摂取しその栄養分を髪まで届ける役割は血液にあります。血液がドロドロで滞っていてはいくら栄養素を取り入れたとしても髪まで届けることはできないのです。ビタミンは様々な栄養素をしっかり働かせるための潤滑剤のような存在。
またビタミンは頭皮の乾燥を防いだり、皮脂の過剰分泌を防いだり、髪のトラブルを防いでくれます。
亜鉛や鉄分など、ミネラルは「元気の元」とも言われています。種類によって体にもたらす効果は様々ですが、細胞の新陳代謝を高めたり、血行を良くしたりなど髪や体の成長を促してくれるので髪を育てるのには欠かせない栄養素といえます。
またミネラルはたんぱく質の吸収も高めてくれます。
健康な髪を作るためには頭皮も健康でなくてはいけません。イソフラボンは肌のターンオーバーを活性化する働きがあるため、健康的な頭皮を作ってくれます。また、抜け毛を招く5αリアクターゼを抑制したり、髪の成長ホルモンとして必要な「エストロゲン」と非常に似た働きをしてくれます。
血液をサラサラにし、血流を良くする働きをしてくれるので髪に栄養をしっかりいきわたらせてくれます。また、頭皮に適度な油分を与え乾燥を防いでくれたり、髪の毛幹を作るのにも必要な栄養素です。
「活性酸素」はたんぱく質を分解し、細胞や組織にダメージを与えたり、血管に入ることで動脈硬化を引き起こしたりなど、人間の体に悪い影響を与えます。実は活性酸素が原因で頭皮が硬くなったりもするのですが、この活性酸素は紫外線などの外的因子により体内で発生したり、体内に侵入してきたウイルスを撃退するために体の中にいる免疫細胞などの内的因子により体内で発生したりします。頭皮に与える具体的な内容としては、頭皮のハリツヤを奪い乾燥を招くことでフケやかゆみ、炎症などの頭皮トラブルを招きます。
ポリフェノールは抗酸化作用があるので、この活性酸素の働きを弱めてくれる効果があります。育毛剤や育毛シャンプーにも配合されており、頭皮と髪を活性酸素から守り健康的な髪を作るに有効的な栄養素といえます。
3大栄養素とプラスアルファーの栄養素をバランスよく摂り入れるにはどんな食材を積極的に食べるようにすればいいのでしょうか?
食べ合わせによっては、複数の栄養素を効率的に摂取することができますのでぜひ意識してみてください。
ではどんどんご紹介していきます!
たまごはたんぱく質の王様といわれているくらい豊富なたんぱく質が入っています。また亜鉛などのミネラル、ビタミンもたっぷり含まれている育毛最強フードです。育毛効果を得るためには加熱して、なるべく黄身と白身を混ぜずに食べるのがポイント。
ゆで卵や目玉焼きが最適ですが、目玉焼きにチーズをのせるとビタミンAやビタミンB2も一緒に摂れるのでオススメです。
亜鉛がたっぷり入っている食材といえば牡蠣!亜鉛の他にもビタミンやタウリンを含んでいます。加熱するとビタミンやタウリンは減少してしまうのですが、亜鉛は逆に増加します。亜鉛はビタミンCを同時に摂取すると吸収率がさらにアップするので、カキフライや生牡蠣にレモンをかけて食べるのがオススメです。ビタミンやミネラルが豊富なニラと合わせてソテーにしてみるのもいいでしょう。亜鉛は牡蠣以外にも、レバー、特に豚レバーにも多く含まれています。ちなみに牡蠣であれば2個で、1日に必要な亜鉛の量を摂取できます。
ビタミンCといえばやはり柑橘類!レモン以外にも、グレープフルーツやユズにもたっぷり含まれています。ビタミンCは熱に弱く体外に排出されやすい性質があるので、毎日こまめに摂ることがポイントです。
「毎日柑橘類を1個食べる!」って思ってもなかなか大変だと思いますが、レモン汁をサイダーに入れて飲んだりすると手軽にビタミンCを摂取することができると思います。またビタミンEを多く含むアボカドと一緒に摂取すると抗酸化作用がさらに強まるのでオススメです。
ナッツの中でも栄養価が高いのがクルミ。クルミにはビタミンEの他にもオメガ3脂肪酸や亜鉛、ポリフェノールが含まれています。生でもローストしても食べれるのですが、オメガ3脂肪酸は熱に弱いので注意しましょう。
クルミはそのまま間食として食べてもいいですし、クルミ油を料理に使うのでもOKです。短時間なら加熱しても栄養価は下がらないのですが、オススメはサラダのドレッシングとして使うことです。
ヨーグルトやチーズ、クリームなどの乳製品は、たんぱく質と同時にカルシウム(ミネラル)が一緒に摂れる優れた食材です。毎朝ヨーグルトを食べるというのを習慣にすれば簡単に生活の中に取り込めますね。
またたんぱく質が豊富な鶏肉と一緒に調理すれば、しっかりとたんぱく質も摂取することができます。鶏肉のクリーム煮やチキンのチーズ焼きなどオススメです。
大豆にはイソフラボンが豊富に含まれています。その高い栄養価から「畑の肉」とも呼ばれ、薄毛に悩む男性にも女性にもオススメしたい食材です。大豆は豆腐や納豆、あげ、豆乳など様々なものに加工されているので毎日の食卓に取り入れやすいでしょう。そのまま食べてもいいですし、サラダや豆乳スムージーにしたりなど少し工夫を加えることで飽きずに続けられると思います。
緑黄色野菜にはビタミンが多く含まれます。ビタミンの中でもビタミンB群はたんぱく質の吸収を高めてくれるのでケラチンの構成に欠かせない栄養素です。ビタミンB群が豊富な緑黄色野菜は小松菜・ブロッコリー・ほうれん草・モロヘイヤ・かぼちゃ・枝豆・とうもろこし・パセリ・バナナなどです。オムレツにほうれん草を入れたり、グラタンにカボチャを入れたり…意識して緑黄色野菜を摂るように心がけてみてください。
青魚はDHAとEPAなどのオメガ3脂肪酸がたくさん含まれています。オメガ3脂肪酸を積極的に摂るには青魚を中心とした魚をしっかり食べること!サンマ・アジ・ウナギ・イワシ・鮭などには特にオメガ3脂肪酸が多く含まれています。
オメガ3脂肪酸を効率的に体内に取り入れるには調理方法や食べ方もポイントです。DHAなどを逃さず摂取するのであれば、生食、つまりお刺身が一番でしょう。煮魚や焼き魚として食べる場合は煮汁や焼いた後に出る油をソースとして活用することで、余すことなく摂取できます。
「髪に良い食べ物」と聞いて多くの人が思い浮かべるのがひじきなどの海藻ではないでしょうか。海藻にはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に入っています。ワカメ・ひじき・海苔・昆布・めかぶ・もずくなど積極的にとるようにしましょう。
人参のオレンジ色の正体は、ビタミンAになる前の栄養素であるカロテンです。カロテンは体内に摂取した後、必要に応じてビタミンAに変換される栄養成分。カロテンには強い抗酸化作用があり、またカロテンが変化してビタミンAになると新陳代謝を促し、頭皮の細胞を健康にしてくれるので頭皮トラブルを防いでくれます。
人参は生で食べても炒めてもおいしく食べることができ、洋食でも和食でも合わせやすいの家庭の定番食材ですね。カロテンを有効に取り入れるには油と一緒に炒めるのがオススメです。ただし、ビタミンAの過剰摂取は頭皮を硬くしてしまい髪の成長に逆効果となることもあるので極端な食べ過ぎには気をつけてください。
チョコレートにはカカオポリフェノールがたっぷり含まれています。アミノ酸の結合体を増やしたり、抗酸化作用があったり、育毛効果が期待できます。カカオが70%以上含まれているビターチョコレートなら、含まれるポリフェノールの量も多くなりますし、乳成分や糖分が控えめなのでオススメです。最近ではカカオ90%以上のチョコレートなどもありますが、苦みが強いので慣れるまでは食べにくいかもしれません。カカオ70%くらいのものから徐々にパーセンテージを上げていくのがいいでしょう。
チョコレートとナッツの組み合わせたおやつは健康にも美髪にも最適です。
髪の成長に必要な栄養素が分かればヘアトラブルもまだまだ解決できるはずです。
早速明日の食事から見直してみてくださいね。
栄養たっぷりの食事で体の内側から美しく、そして健康な髪を取り戻しましょう!